★第94回アカデミー賞® 作品賞、監督賞(ケネス・ブラナー)、助演男優賞(キアラン・ハインズ)、助演女優賞(ジュディ・デンチ)含む7部門ノミネート!
モノクロの画面から哀愁が漂う。
老夫婦のやりとりにクスリと笑う。
これが夫婦の歴史なんだろうと。
故郷を離れるということの重さを考えさせられた。
18歳の時に、地元の大学ではなくとにかく遠くの大学に行けと強く勧めた父の言葉を思い出す。
映画によって歴史を学ぶ。
時代背景が大事な映画なので、以下に引用した。
公式サイト
公式サイトより引用
歴史背景
HISTORICAL BACKGROUNDこの映画が描く1960年代末は、いわゆる「北アイルランド紛争」(英語で “the Troubles”)へ突入していった時代だった。プロテスタントとカトリックが反目し、1998年の和平合意に至るまでに3600人近い死者を出した。
カトリックvsプロテスタントという対立の根は16世紀の宗教改革にある。キリスト教の最大教派ローマ・カトリック教会に対して反旗が翻され、そうした対抗諸宗派はまとめて「プロテスタント」と呼ばれた。イングランドは、国王ヘンリー8世の離婚問題をきっかけにローマ・カトリックから離反する。国の勢力を拡大していく過程でイングランドは隣のアイルランド島への植民に力を入れ、プロテスタント植民者が土着のカトリックから土地を奪うという構造ができあがっていった。17世紀末にはプロテスタント優位体制が確立、1801年にアイルランドはグレートブリテン王国に併合される。アイルランドの自治復権を目指すその後の長い闘争は、20世紀になってようやく実ることになる。血みどろの独立戦争の末、1921年にイギリスとアイルランドは条約を締結、プロテスタントが多数派のアイルランド島北部6州が「北アイルランド」としてイギリス領に残り、島の残りは「アイルランド自由国」として自治を獲得、実質的独立を果たした。1960年代、米国の公民権運動に影響され、北アイルランドではカトリックに対する差別撤廃を求める運動が盛り上がる。この運動には少なからぬプロテスタントの人々も賛同していたが、デモ行進などはプロテスタントによる過剰反応を呼び、双方の対立は暴力化していった。人々は、「カトリック」対「プロテスタント」というレッテル、または「ナショナリスト」(アイルランド全島で一つの国家【ネイション】となることを目指す)対「ユニオニスト」(北アイルランドがブリテンと連合【ユニオン】している現状を維持する)というレッテルを貼られて二分されたのである。
――解説:佐藤泰人(東洋大学准教授・日本アイルランド協会理事)
【作品紹介】シネプレックス小倉サイトより引用
監督:
ケネス・ブラナー
出演:
カトリーナ・バルフ/ジュディ・デンチ/ジェイミー・ドーナン/キアラン・ハインズ/ジュード・ヒル