6時半に起きて、7時半に朝食、8時にピックアップでマチュピチュ村へ行くツアーに参加した。
ツアーといっても泊まっているユースホステル にチケットを頼んだだけ。
クスコのユースホステル から水力発電所まではミニバンで送ってくれた。あとは徒歩でマチュピチュ村を目指す。
スタンドバイミーと呼ばれるコースだ。
お金のない大学生が良く歩いているが、
58歳大丈夫か?
2時間ぐらい、2万歩くらいと言うので、毎日それくらい歩いているし、いけるかもと挑戦した。
ユースの朝ごはんを食べていたら、もうピックアップの人が来たらしい。
まずは小さなバンで、途中大きなバスへ乗り換えた。ここから水力発電所までバスで7時間!そのあとは2時間ぐらい歩く。歩いてる途中で日が暮れそう。発電所まで7時間もかかるなんて聞いてないなあ。南米あるある。
この後どんな運命が待っているかも知らず、無邪気なころ
途中3回のトイレ休憩とランチタイムで止まり、発電所についた頃にはぐったり。
2時半のランチ
休憩多くない?早く着かないと暗くなるよ。
発電所についたのは4時半、すでに日が暮れかかっている。宿から一緒に参加したみのりさんに「2時間で行きましょう」と言われ、気合いを入れて歩き出した。
線路沿いを歩いていたら、後ろからきたグループが呼ぶ。こっちが近道よ!
ラッキー、距離は近いがかなり急な上り坂。うわぁきつい!早くも弱音が、、、
5時を過ぎる頃には、本格的な土砂降りになってきた。近くを流れる川は水かさが増し音もすごい。
ここの写真見たことある、とまだ余裕があったころ
これを最後に、写真を撮るどころじゃなくなる
「明るくて晴れていたら気持ちいいんだろうね」
「暗くて雨だと最悪だけど」
足元も真っ暗。
鉄道のレールの上を歩いていく。
土砂降りの雨でレールが滑る。
滑って下の川に落ちたら最後、濁流に飲み込まれ流され死ぬだろう。
枕木の間は砂利があるところと、下の川が見えるところがある。隙間から落ちたら最後、濁流に飲み込まれ流され死ぬだろう。
「生きてたどり着くよ!」
みのりさんと励まし合いながら、歩く。歩く。歩く。
だんだん私が遅れて来た。
頑張ろう。一歩一歩確実にゴールに向かっている。必ずゴールはくる。58歳頑張れと自分を励ましながらひたすら歩く。歩く。歩く。
どうやらツアーの最後尾らしい。
ゴールして誰もいなかったらどうしよう。
ペースを上げた。途中4人抜いた。
街灯が見えてきた。
線路沿いにお店がある。
寄る気力もなくひたすら歩く。
地元の人が、こっちの道が近いと教えてくれた。
「どうする?ほんとかな?」
「とりあえずいってみて、ダメだったら線路にまた戻ろう」
道を下ると大きな道に出た。
あれ?右?左?戻る?
2人で悩んでいたら、大きな声がした。日本語!
おーい、俺たち迷い組。こっちが街だよ。
5人で進む。心強い。
途中2人合流して7人で歩く。
マチュピチュ村の集合場所の広場の場所が分からない。ぐるぐる歩くこと30分。やっと広場に着いた。8時前。
ガイドさんはいない。
名簿を持った女の人が1人いた。
名前をチェックして今夜の宿へ案内してくれる。
名簿に私の名前はなかった。
私が川に流され死んでいても誰も気がつかない⁈
私は自分でユースホステル を予約し、明日の帰りも列車で帰るのでツアーのメンバーとは広場でお別れ。クスコの宿が同じ人たちなのでまたクスコで会うだろう。
Booking.comで予約の宿の地図を見て向かうが、ユースホステル がない。全身ずぶ濡れだし早く服を脱いで熱いシャワーを浴び寝たい。
間違った住所は警察の隣だった。警察で相談した。予約画面にユースホステル の電話番号があったので、かけてもらった。流石に宿の人も警察から電話があると驚いたのだろう、迎えに来てくれるという。
宿の人に連れられやっとチェックイン。
温かい飲み物はのめますか?
NO
明日のマチュピチュな入場チケットはありますか?
はい、これです。
6時ですね。朝ごはんを4時半に食べて5時に出てください。バス停で並んでください。
もう9時半、、、
何時間眠れるかな?
ずぶ濡れの服が乾く間もなく、翌朝同じ服を着てマチュピチュ遺跡へ行くことになると。歩いているうちに乾くだろう。
とにかく生きてたどり着いた!
やった!
ベットでバタンキュー。爆睡。
長い1日、冒険が終わった。
今日のお財布♡
ランチはツアー代に含まれていた
ユースホステル 10ドル
合計1100円